浦島太郎 第2話
何時間か潜ると海の底に着きました。そこには、とても美しく大きいお城があるではありませんか。
「ここが竜宮城です。どうぞお入り下さい。」
と、亀に促されて入ると、中は大きな広間があり、その真ん中に一人の美しい女性が立っていました。
「私が、この城の主をしている乙姫です。亀を助けて下さりありがとうございました。ゆっくりしていって下さい。」
乙姫は、豪華な料理と鯛や平目達の踊りで、浦島太郎を遇しました。
料理の後、乙姫は、浦島太郎を奥の四方を戸で囲まれた部屋に連れていきました。
「海の底には季節ががありませんが、四方の部屋ではそれぞれ春夏秋冬の季節を楽しめます。どうぞ好きな部屋で楽しんで下さい。」浦島太郎は、乙姫に誘われるまま、
東の春の部屋では、お花見を
南の夏の部屋では、海水浴を
西の秋の部屋では、落ち葉拾いを
北の冬の部屋では、雪遊びを
何日も何日も、時がたつのも忘れて楽しみました。
しかし、そんな素晴らしい日々でも三年過ぎると飽きてきた浦島太郎は
「父も母も心配しているでしょう。そろそろ帰ろうと思うのですが」
「そうですか」
乙姫は寂しそうに言って、
「それではこれをお持ちになって下さい」
乙姫が渡したのは小さな玉手箱でした。
「ただし、何ががあっても開けないで下さいね」
開けるなというものを持たせるとはどういうことだろうかと思おも浦うら島しま太た郎ろう喜よろ受う取と
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