うら島太ろう 第2話


(なん)()(かん)かもぐると(うみ)のそこに()きました。そこには、とても(うつ)しく(おお)きいおしろがあるではありませんか。
「ここがりゅう(ぐう)じょうです。どうぞお(はい)(くだ)さい。」
と、かめにうながされて(はい)ると、(なか)(おお)きな(ひろ)()があり、その()(なか)(ひと)()(うつ)しい(じょ)せいが()っていました。
「わたが、このしろの(あるじ)をしているおとひめです。かめを(たす)けて(くだ)さりありがとうございました。ゆっくりしていって(くだ)さい。」
おとひめは、ごうかなりょう()とたいや(ひら)()たちのおどりで、うら(しま)()ろうをもてなしました。
りょう()(あと)、おとひめは、うら(しま)()ろうをおくの()(ほう)()でかこまれた()()につれていきました。
(うみ)のそこにはきせつががありませんが、()(ほう)()()ではそれぞれ(はる)(なつ)(あき)(ふゆ)のきせつを(たの)しめます。どうぞすきな()()(たの)しんで(くだ)さい。」うら(しま)()ろうは、おとひめにさそわれるまま、
(ひがし)(はる)()()では、お(はな)()
(みなみ)(なつ)()()では、(かい)(すい)よくを
西(にし)(あき)()()では、()()(ひろ)いを
(きた)(ふゆ)()()では、(ゆき)(あそ)びを
(なん)(にち)(なん)(にち)も、(とき)がたつのもわすれて(たの)しみました。
しかし、そんなす()らしい()びでも(さん)(ねん)すぎるとあきてきたうら(しま)()ろうは
(ちち)(はは)(しん)(ぱい)しているでしょう。そろそろ(かえ)ろうと(おも)うのですが」
「そうですか」
おとひめはさびしそうに()って、
「それではこれをお()ちになって(くだ)さい」
おとひめがわたしたのは(ちい)さな(たま)()(ばこ)でした。
「ただし、(なに)ががあっても()けないで(くだ)さいね」
()けるなというものを()たせるとはどういうことだろうかと思いましたが、浦島太郎は喜んで受け取りました。

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