七夕 だい2話
天ていは、そんな二人を心ぱいして、ある日、きしにたたずんでいた二人に言いました。
「おりひめ。また一生けんめい、はたをおるのなら、ひこ星に会えるようにしてあげましょう。やくそくできますか?」
おりひめは、ひこ星に会えるのであればと思い、
「はい」
と、へんじをしました。
「ひこ星よ。もう一ど一生けんめい田はたをたがやすのなら、おりひめに会えるようにしてあげましょう。やくそくできますか?」
ひこ星も、おりひめに会えるのであればと思い、
「はい」
と、へんじをしました。
「やくそくしましたよ。では毎年、七夕の夜には、ここに来て二人会えるようにしましょう。」
そして、はじめての七夕の夜に、二人は天の川のきしに立って、おたがいに、むこうぎしをながめていました。
すると、どこからともなく、かささぎがとんできて、おりひめの足元におりり立ちました。ひこ星の方にも、同じようにべつのかささぎがおり立ちました。
「天ていのめいにより、お二人のかけはしになりにまいりました」
と、かささぎが言いました。
すると、つぎからつぎへとかささぎがとんできて、つばさをせい一ぱい広げ、おたがいのつばさをつなげていきました。見る見るうちに、天の川にかささぎのはしができました。おりひめとひこ星は、りょう方からかささぎのはしをわたって行きました。
こうして二人は、一年に一どだけですたが、七月七日の七夕の夜に会うことが出来るようになりました。
めでたし、めでたし。
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童話の部屋 vol0.03b Copyright (C) ダ−シ−, 2011-2011, All rights reserved.